| ● | 衝撃で筋肉や靭帯が損傷するとどうなるのでしうか? | | |
組織が急激に引き伸ばされることで損傷し、初期には炎症による痛みが出現します。痛みの持続は交感神経を緊張させ 血管収縮による血流の減少を引き起こし、筋肉は硬く収縮(コリ)・緊張した状態となり運動制限を伴います。 なかには脊髄や神経根といった重要な組織に損傷がみられるケースもあるので、必ず専門医の診断を受けることが大切です。 |
| ● 自律神経症状が出現する仕組みとは? |
| 当初はなくても受傷より2〜3週間くらい経過した後に、自律神経症状を訴えるケースもみられます。頚部は上肢の神経が出入りしている場所であるとともに、多くの自律神経の神経節が集まる場所でもあります。過度に緊張した頚部筋の影響で強いストレスがかかり、交感神経を刺激して自律神経症状を引き起こすと考えられています。 |
| ● 背中や胸に痛みを感じますが頚への衝撃と関係がありますか? |
初期には肩から背中にかけての筋肉および筋膜損傷により、肩甲間部などに痛みを感じる場合があります。 また、頚椎の病変により肩甲部や前胸部に痛みを訴える患者さんがいます。頚から出る神経の一部は肩甲背神経となり肩甲骨周囲の筋肉に分布し、同じく長胸神経は胸部にある筋肉に分布してこれを支配しています。これらの刺激症状が放散痛を引き起こすことがあるのです。 |
| ● 病変のある頚部に痛みを感じないことがあるのは? |
例えば皆さんの中にも肘をぶつけて指先に響くシビレを経験したことがある方もいると思います。その時、指先に感じるシビレほど肘にはあまり痛みを感じません。衝撃を受けた部位よりも神経の走行に沿った遠く離れた箇所にシビレ、時には痛みを感じることがあるのです。同様に頚椎に病変がある場合も、頚、肩、肩甲部、腕、胸などいろいろな部位が痛む可能性があります。 また、人間の痛みに対する感覚は最大の痛みを最も強く感じることがあります。2カ所、3カ所と痛みがある場合、いま一番痛みの強い箇所に神経が集中して他の箇所は痛みを感じない事が(正確には感じにくい)あるのです。 |
| ● バレ・リュー症候群(頚部交感神経刺激症状)とは? |
受傷により過度に緊張した頚部の交感神経が、同じく頚部周囲の動脈に影響を及ぼし血流障害を引き起こすことで症状が出現すると考えられていますが、まだまだ解明されていない部分も多い病態です。症状は主に耳の障害(めまい・耳鳴り・難聴)、眼の障害(かすみ・疲れ・視力低下)、喉の障害(つまり感・飲食物の飲み込みにくさ)などの耳鼻科・眼科的症状が多くみられます。 しかし検査などでは、はっきりした原因が見付かりにくいため専門医の診断が重要となります。 |
| ● 外傷性低髄液圧症候群とは? |
| この病態は必ずしも交通事故等による衝撃で高頻度に出現する訳ではありません。診断と治療には専門的知識を要するため神経内科、麻酔科、脳神経外科専門医などの判断が重要となります。症状は主に激しい頭痛と吐き気です。頭痛は寝ている時よりも起き上がると強く、頭を振ったりすると更に激しくなります。原因は脳内に充たされている髄液が何らかの理由で漏出したためで、最も多いのは腰椎麻酔や髄液検査の際に針から髄液が漏れ、低髄液圧になる場合です。そのほか漏出のきっかけとして、覚えていない位の些細なストレスで髄膜に亀裂が生じることもあると云われていますが、原因不明の部分も少なくありません。 |